こんにちは!カルロウです!
「学校の七不思議」などがあるように、この世界は怪奇現象で溢れています。
カルチョ界隈も例外ではなく、誰もが恐れる呪いがあります。
それは…
「CALCiO2020で取り上げられたクラブは調子を落とす」
というものです。
どんなに好調なクラブも、CALCiO2020が特集した途端に失速をしてしまう…
「自分の推しクラブは好調だけど、いつこの『呪い』がかかってしまうのか…」
私も含め日本のカルチョファンは常にこの呪いに怯えて日々を過ごしているのです。
しかし、私は思いました。
果たしてこの呪いは本当なのだろうか?
印象だけで「呪い」と決めつけているのではないのか?
そう、私は日本のカルチョファンとフロムワンのスタッフの名誉のために立ち上がることを決めたのです…!
CALCiO2020の呪いとは?
そもそもCALCiO2020を知らない方もいらっしゃると思うので説明します。
CALCiO2020とは、サッカーキングのYouTubeチャンネルで週1回アップされるカルチョ班の動画のことを指します。
内容も濃いことながら、伊東さんと細江さんやゲストの方を含む雑談も含め非常に好評を博しており、毎週楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
そして、その中で好調なクラブがあると当然ながら取り上げられるのですが、取り上げられた途端に調子を落としてしまうと言われているのが「CALCiO2020の呪い」なのです。
検証
検証は下記に基づいて行います。
①リーグ戦のみを対象とします。
②配信日を境に直近10試合の勝敗や勝ち点・順位を比較します。開幕直後や閉幕直前の特集では該当試合数分と同じ試合数で比較します。
③収録日ベースで測るのが適切ですが、私はスタッフでないのでわかりません。しかし、明らかに収録がその試合より前に行っているとわかる場合は配信日より前でカウントします。
④対象回はそのクラブが「調子が良い」として取り上げられた回のみです。呪いが騒がれ始めたカリアリ回から今季のボローニャ回までの17回が対象です。
検証結果
結果がこちらとなります。
呪い、あるやん。
なんと特集されたクラブのうち7割が勝点のペースを落としているという結果に。
多くのクラブのファンにとって、やはりこのCALCiO2020特集は脅威であることが改めてわかりました。
特に2021年11月5日放送の「ミラノダービー直前!好調ミランどう倒す?打倒ミラン会議!」では、配信後にミランが大きく成績を落とすという確信犯っぷりも披露しています。
その一方で順位にはそれほど変化がありませんね。これは意外な結果です。
呪いの理由と、騒がれる理由
ではなぜこのような呪いが発生するのか、またなぜここまで騒がれてしまうのかを紐解いていきたいと思います。
○呪いの理由
当然ですがそもそも現地のイタリア人はCALCiO2020を見ていないはずです。
ではなぜこのような呪いが起こってしまうのでしょうか。
それは単純です。
「調子が良くなってから特集するから」です。
普通は勝ち始めてからそのクラブの特集を始めますが、よっぽどでない限り好調は長くは続きません。
勝ち始める前から特集していない限り、失速してしまうリスクは高くなります。
株が上がったニュースを聞いてから買ったら、もう遅いみたいな感じですね。
特に最初に絶大なインパクトを残したカリアリ特集では、13戦負け無しを記録してからの特集であり、何なら配信直前の試合は落としていて雲行きが怪しくなっておりました。
しかし、好調なクラブを取り上げること自体は至って自然なことであるため、このように「呪い」として取り上げられるのは単にCALCiO2020の影響力が大きいということなのかもしれません。
○呪いとして騒がれる理由
しかし、実は影響力以外にもこのように「呪い」として大きく取り上げられる理由があることが判明しました。
それは配信日の前と後の試合の結果から「短期的な影響力」も分析したことによって判明しました。
見てください、この圧倒的な勝率!?
とてつもありませんね…
当然ですが配信直後はそのクラブに注目が集まります。そのタイミングでこの圧倒的な勝率ですから、その後の試合の結果に関わらず呪い感が強まるのでしょう。
中長期的に見れば調子をどこかで落とすのは当然ですが、その中でも最悪のタイミングを引き当てているのです。
雑感
ここからは気になったことをいくつか挙げてみます。
○呪いはスクデットの試金石
好不調の波、怪我人、過密日程…
スクデットをとるには、様々な試練に向き合わなければなりません。
しかし、スクデットを争うクラブにとって最も大切なのは「この呪いに耐えられるか」だと判明しました。
もうスクデットが確定的であった22-23のナポリを除き、20-21のインテルや21-22のミランは、呪いをもろともせず勝ち点のペースを上昇させています。
やはりこのCALCiOを乗り越え、むしろ力に変えることができるクラブこそが王者に相応しいのでしょう。
今季のインテルは今のところ特集後2試合も順調です。
毎年どこかしらのプロヴィンチャが躍進をします。しかし、それらは1〜2ヶ月や長くても1〜2年単位であり、強豪として定着した例は稀でしょう。
その中で資本投下もなく強豪に定着することができた例としてはアタランタがあります。
16-17シーズンにガスペリーニ監督が就任し、そこから8年間継続して上位争いに絡むクラブとなりました。
では、そのクラブが一時的な躍進なのかどうかはどうやって見分けられるのでしょうか。
それが「CALCiO2020の呪いを乗り越えるか」なのです。
19-20シーズンのアタランタは数少ない呪い後も明確に成績を向上させたプロヴィンチャです。
CLベスト8、歴代最多の98得点とガスペリーニ政権下で最も良い成績を残し、現在の地位を確固たるものにしたシーズンでした。
実はそのアタランタの再来と思われるクラブがこの呪いからわかってきました。
それが、ボローニャです。
過去のプロヴィンチャは呪いを受け明確に順位を下げていますが、ボローニャは明確に成績を向上させています。
ボローニャの強さは一過性のものでなく、アタランタのように毎年上位争いをしてくるようなクラブになり得ると、CALCiO2020の呪いが太鼓判を押してくれました。
最後に
今回の調査でCALCiO2020の呪いはある程度本当であることが判明してしまいました。
だからこそそれを乗り越えたクラブは本当に強いクラブであり、「呪い」はカルチョ愛に溢れるCALCiO2020が与えた愛の鞭なのかもしれません…