各クラブの「お金の」特徴をまとめてみた

こんにちは!カルロウです!
最近はXで発信をする人も増えてきたため、各クラブの選手や戦術の特徴などの情報は手に入るようになりました。
しかし、お金の面に関してはまだまだ踏み入れられておらず、「このクラブはお金がない」とか「ここは金満だ」などと漠然としたイメージでしか語られていないことが多いです。
特に夏の移籍期間はお金のことについてクローズアップされることが多かったため、そこで、今回はセリエAの各クラブの財務面を貸借対照表と損益計算書から分析し、各クラブの特徴を掴んでいこうという内容になります。
※財務分析のプロではないのでざっくりとした感じです
※所々chatGPT君の力も借りているので情報の真偽が怪しい所があるかもしれません
※今回財務面の分析はcapolgyというサイトのデータをもとにしておりますが、わりと眉唾物です。大まかな参考程度にしておいてください
※財務諸表には他にもキャッシュフロー計算書と呼ばれるものがありますが今回は割愛します。
- 〇貸借対照表と損益計算書
- ○インテル
- ○ミラン
- 〇ユベントス
- 〇ナポリ
- 〇アタランタ
- 〇ローマ
- 〇ラツィオ
- 〇フィオレンティーナ
- 〇ボローニャ
- 〇トリノ
- 〇カリアリ
- 〇レッチェ
- 〇ジェノア
- 〇ヴェローナ
- 〇ウディネーゼ
- 〇サッスオーロ
- 最後に
〇貸借対照表と損益計算書
まず、ほとんどの方は前提として貸借対照表と損益計算書って何なの?ってなると思いますのでそちらの説明から。
どちらも企業の財務面のデータを表すものでありますが、貸借対照表は「企業がもつ資産や負債をまとめた資料(財政状態を表した資料)」、損益計算書は「企業の収入や支出をまとめた資料(会社の一定期間の成績を表した資料)」になります。
これらを照らし合わせることでそのクラブが今持っているものと、この1年のお金の出入りがわかるのです。
そして、それぞれに出てくる用語の説明はこちらの通りになります。1発で覚えられる訳ないので随時照らし合わせ見てください。訳や例はガバガバです()
※海外のデータなので日本の財務諸表とは若干項目が異なります。


そして、データが2023/24までしかないため、今回分析対象にあげたのは2023/24にセリエAに所属していた今シーズンセリエAを戦う16クラブになります。昇降格があると大きく財政が変わってしまいますからね。
そのため、今期セリエAで戦う20クラブのうち、コモ・パルマ・ピサ・クレモネーゼを除いた16クラブです。
「あんなにお金持ってそうなコモが気になるのにやらねーのかよ!」となるかもしれませんが、まだ昇格後のデータが見当たらないので、それが公表され次第個別にブログにしようかなと思ってます。
そして、それではそれぞれのデータを見てみましょう。順番は左から昨季の順位順になっています!
※23/24のデータなのでご注意下さい。例えばボローニャとかはまだCL出てません。
※貸借対照表では資産と負債・純資産の合計は普通一致しますが、今回計算の都合上多少ズレはあります。


ウワァ スウジガイッパイダ!!
これをもとに各クラブの「お金の」特徴をピックアップしていきます!
ある程度似たクラブごとにまとまっている方がわかりやすいので、今回は北の3強から行きます!
が、その前に一般的な傾向として少しだけ先に特徴をお伝えすると、一般的にビッグクラブほど色々な方向から収益を獲得できます。CLに出れば放映権料もかなり増えますし、ブランド力もあるのでグッズとかも世界中で売れて商業収入も増えます。一方プロヴィンチャになればなるほど、放映権料も減ってしまうので、収入は選手売却益に依存する傾向にあります。とはいえ減るといっても放映権料も大きな柱です。
○インテル
※まずインテルの財務に関するお話は我らがファンカルの発起人、TORAさんのnoteの方がはるかに詳しく書いております。
インテルを一言で要約すると「イタリア最大のクラブ(収入も!負債も!)」です!
インテルは三冠以降人件費がかさみ、財政的に厳しい状況に陥りました。2016年に中国の蘇寧グループがインテルを買収し、増資を行ったが体質はそれほど変わらず。コロナ禍以降蘇寧の経営難と中国政府の規制により財政は悪化。多額の負債を抱えました。2021年にオークツリーが資金繰りに苦しむ蘇寧に融資を行い、もし返済できなければオークツリーがインテルの株式を取得する条件に。CLの躍進などで資金繰りはある程度改善するも蘇寧の債務依存は改善できず2024年にオークツリー体制に移行。それ以降もスポーツ面の成功もあって改善傾向にありますが、まだ多額の負債があります。
・インテルの財務諸表上の特徴
なんといっても負債の額です。7億3482万ユーロとセリエA最大の数字。しかし、観客動員もイタリア最多、また近年の好成績もあって収入も4億7321万ユーロと最大です。試合関連収入(7083万ユーロ)、放映権収入(1億7642万ユーロ)は目を引きますね。
一つ注目なのが金融損益。3543万ユーロのマイナス。インテルは多額の借入があり、その利息の支払いだけでこれほど支払っています。出費も引き続き多い状況であり、商業収入はユベントス・ミランと比べると少ないため今後も好成績を残せるかがカギとなりますね。
インテルは財政再建中の収入も負債もイタリアで最大のクラブです!
○ミラン
続いて同じ街のライバルミランです。
ミランを一言で要約すると「少しずつ健全化」になります。
ベルルスコーニ時代からスター選手の獲得で財政を圧迫してきたが、2010年代にそれが完全に顕著に。2017年に李勇鴻が買収するも借入頼みで財政はさらに悪化。負債は4億ユーロ近くに膨れ上がりました。2018年にエリオットの買収により、若手中心の補強戦略に切り替え、21/22シーズンにはスクデットを獲得して黒字化。2022年に買収をしたレッドバードも基本的にその路線を継承しています。
・ミランの財務諸表上の特徴
ミランは全体的に突出したデータはなく、まとまっています。負債も3億3210万ユーロと多いですがインテルや後述のユベントスやローマほどではなくなっています。また、自己資本比率が高く特に資本金は1億1344万ユーロと最大。資本金は過去の長い歴史の中で継続して資本注入が行われてきたためです。直近エリオットからレッドバードに変わった際も増資が行われています。
また、世界的なブランド力の高さと人気から商業収入も1億4344万ユーロ、試合関連収入も6億9394万ユーロと高く、逆に人件費は若手中心の戦略からか1億8728万ユーロと北の3強の中では1番少なく抑えられています。
ミランは若手中心の補強戦略によって少しずつ債務を減らせているクラブです!
〇ユベントス
続いてユベントスです。一言でいうと「スタジアム効果で猛追も…」です。
2011年にイタリアではいち早くスタジアムを保有し、9連覇という黄金期を迎えたユベントス。特にアリアンツスタジアムは商業施設も交えトリノの観光地としても機能し、大きな収益基盤となっています。しかし近年高コストなスカッドを保有していたこともあり、現在は不正会計問題も含め財政面の不安なニュースが飛び交うこともありますが実際にはどうなっているのでしょうか。
・ユベントスの財務諸表上の特徴
まずはなんといっても有形固定資産が1億7763万ユーロとダントツトップなところです。アリアンツスタジアムの保有は資産上でものすごく大きな数字になっています。また、こちらも負債が非常に大きくなっていますね。ロナウド・イグアイン・デリフト・ドウグラスルイス等、近年イタリアのクラブの中では突出して大型補強をしているユーベ。人件費は2億6410万ユーロと減少傾向も現在もリーグNo.1でありこれがじわじわと負債の原因になっています。また、スタジアムもローンも少し残っており、2024年には2200万ユーロ、2025年と26年には1100万ユーロ程度返済の必要があります。
損益計算書では、商業収入がNo.1ですね。ブランド力や知名度はもちろん、スタジアムの商業利用も理由です。
ユベントスはスタジアムを始めとして確固たる収益基盤はありつつも、黄金期から続く大型補強のツケが回ってきている段階です。
セリエAのクラブはやはり債務が多いですね。次はその中でも健全経営として知られるナポリ・アタランタを見ていきましょう!
〇ナポリ
昨季王者のナポリ。一言でいうと「A(あかん)D(どうみても)L(レベル高い)」です。
皆様がナポリのお金事情にどのようなイメージを持っているかはわかりませんが、実はヨーロッパでも最高レベルに健全な経営をしているクラブです。近年でもカバーニ・イグアイン・キムミンジェ・クヴァラツヘリア・オシムヘンと高額の売却に成功していますが、会長のADLことアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は資金注入をあまりせずに黒字経営を達成しました。経営破綻をして2004年にセリエCに降格した時に就任してここまで持っていく手腕は見事としか言いようがないですね。では実際に財務諸表上を見てみましょう。
・ナポリの財務諸表上の特徴
まず2億1049万ユーロと圧倒的に現金及び現金同等物が多いですね。ADLの堅実な経営と上記のような高額売却の成功によってセリエAではダントツの流動資金を保有しております。
しかし、北の3強クラブと比較すると試合関連収入(2739万ユーロ)と商業収入(7022万ユーロ)は少ないですね。これはスタジアムは未保有かつ南部の経済水準的にチケット単価が低いこと、都市としての経済規模とグローバル的なブランド力が北の3強より弱いことが理由です。でも北の3強以外と比較すると優秀ですし、その分人件費等の費用は1億1640万ユーロと抑えめのため優秀なことは変わらないですね!実際にこの年の純利益も6303万ユーロとリーグNo.1であり、今夏にはoff the pitchが選ぶ欧州で最も持続可能な経営をしているクラブに選ばれています!
ナポリはADLのもと欧州でも随一な健全経営を達成できているクラブです!
〇アタランタ
続いてアタランタです。一言でいうと「究極のプロヴィンチャ」です。
もともと昇降格を繰り返すクラブだったのが、ガスペリーニ政権以降大躍進を遂げて欧州カップ戦の常連に。高額の選手売却を積み重ねて財政を健全化し、とうとうEL王者に…
こんなすごい話あるんですか?って言うくらいすごいですよね。サッカー面での成功が取り出さされますが、財政面も凄いです。実際にスタジアムの保有も進めており、サッカー面だけでなく財政面でもプロヴィンチャの規模感を超えました。しかし、数字をよく見るとプロヴィンチャが大きくなった感じの特徴になっているのがわかります。
・アタランタの財務諸表上の特徴
まずはイメージ通り移籍関連収入が7187万ユーロと多いですね。ガスペリーニ政権下ではなんと10億6000万ユーロもの選手売却の収入があったとされます。凄まじいですね。利益剰余金が1億5702万ユーロあるのもその賜物です。さらに、際立つのは負債の少なさです。特に長期負債7604万ユーロと異例の少なさです。スタジアムの改修費用も4000万ユーロ程度あるのですが、健全なキャッシュフローで無理なく借りて無理なく返せています。また、人件費も1億1517万ユーロと同じ欧州カップ戦のライバルと比較しても少ないです。
しかし、CL等の放映権と売却益に依存しているプロヴィンチャ型に近い経営でもあります。実際に試合関連収入1969万ユーロ、商業収入は2367万ユーロ欧州カップ戦のライバルよりは少ないです。成績が低迷してしまうと放映権収入と選手売却も滞ることから、成績の維持が至上命題です。
アタランタに関しては単年で切り取るよりもガスペリーニ政権下での拡大を見る方が面白いです。アタランタは2016年から9年連続黒字(今年も多分黒字なので10年連続濃厚)であり、実際に、アタランタはこの10年で総収入は約8300万ユーロから2億4214万ユーロと3倍近くになっております。
アタランタはプロヴィンチャの特徴を残しつつ好成績と選手売却の好循環によってプロヴィンチャよりはるかに大きな財政規模への進化を実現できたクラブです。
次に、ローマ勢の2つを見てみましょう。順位もいつも似たようなところにいますが、財務面ではどうなっているのでしょうか。
〇ローマ
ローマの特徴を一言で表すと「サイズ感合ってる?」です。
ローマも漠然とお金ないイメージをお持ちの方も多いと思います。センシ家体制の時にスクデットを獲得しますが補強費が収入を上回り多額の負債を抱えます。2011年からのパロッタ体制では新スタジアム構想で挽回を計りに行きますが計画が頓挫し、破綻寸前に。2020年にテキサスの大富豪のフリードキン家が買収し、積極的な資本注入で立て直しをしている最中です。
・ローマの財務諸表上の特徴
まず目立つのが負債の多さ。短期負債は1億8513万ユーロ、長期負債はなんと4億9615万ユーロです。なぜここまで負債が積み上がってしまったのかは単純に収入と比較して支出が大きいからです。ローマは14年連続純損失を計上しています。損益計算書を見ると、まず人件費が1億9348万ユーロとユベントス・インテルに次ぐ数字となっております。総年俸はミランやナポリよりも大きいのです。その上で収入を見ると、商業収入が889万ユーロと1億ユーロ近く稼いでいる北の3強の10分の1以下です。また、ローマは観客動員数こそ多いものの、スタジアムは保有していないため試合関連収入も北の3強に比べれば劣後します。
ちなみに、引当金・剰余金が大きいのはFFPへの罰金に備えているという一面もあります。人件費(スカッドコスト)に対しての収入がどれくらいかというのがFFPのルールの中にあるので、ローマはまさに気をつけないと行けないクラブです。資本金が多いのはフリードキンオーナーが資金注入には比較的積極的なことも表れています。
そのため、支出は北の3強並みで収入は北の3強未満という歪な構造ゆえに大量の負債を抱えてしまっているのがローマです。
※追記
Xのリプ欄でcalciofinanzaによると商業収入は7000万ユーロだとご指摘を受けました。北の3強より少ないというのは変わりませんが収入の柱にはなれるほどの大きさですね!
〇ラツィオ
続いてラツィオです。一言で要約すると「切り詰めるも…」です。
皆様もラツィオはなんとなくロティート会長が堅実(悪くいえばケチくさい)イメージがあると思いますが、財務諸表上にもそれは現れております。触れなければいけないのはラツィオの今夏の補強禁止処分ですね。現在ラツィオはFIGC(イタリアサッカー連盟)から補強禁止処分を受けています。それは、「流動性指数」「負債比率」「人件費比率」が基準値を超えたことによるものです。流動性指数は1年以内の負債(短期負債)をどれだけ現金等の流動性のある資産で賄えるか。負債比率は資産に対してどれだけ負債があるか。人件費比率は人件費を収益で割って算出されたものになります。これらは財務諸表を見ればわかるものになります。
・ラツィオの財務諸表上の特徴
まずは何より現金及び現金同等物が184万ユーロと圧倒的に少ないことです。これが流動性指数がアウトの原因です。また、負債(2億8808万ユーロ)や人件費(1億1462万ユーロ)自体はセリエのビッグクラブと比較すると大きくはないですが、逆をいうと収入も劣後しています。また、ロティート会長はラツィオの財政再建を求められた2004年に就任し、資金投入をせずにクラブが自らの収益で運営できるようにしたいという方針があります。もちろんこの路線自体は良いことですが、逆を言うと資金投入に超消極的ということになります。そのため、負債や支出を切り詰めてきたのですが、資金投入も見込めないために財務の改善が期待できないと見なされてとうとう限界を迎えてしまったのですね。
商業収入も245万ユーロと少なく、ロティート会長時代の21年間のうち14年はメインスポンサーが不在であり、さらに同都市に商業面に関して言えば優位に立つローマというクラブがあるため伸びにくいのですね。
ラツィオは堅実な経営をしようとはしているがそれ以上に資産や収入が少なく補強禁止処分になってしまったクラブなのです。
次にオーナーがお金持ちの印象のあるフィオレンティーナを見てみましょう。さらに、その後はプロヴィンチャゾーンに入って中堅のボローニャ・トリノと続きます。
〇フィオレンティーナ
続いてフィオレンティーナです。一言で要約すると「コンミッソパワー💪」です。
フィオレンティーナはケーブルTV大手Mediacomの創業者であるコンミッソオーナーのもと、大量の資金が投入しております。実際に、現在スタジアム(26年完成予定)の改築や大規模練習場のヴィオラパークの建設(完成済)が進んでおります。来年のクラブ創設100年に向けて大規模なプロジェクトが進んでおりますが、オーナーの潤沢な資金で選手を獲得するコモとは異なり、スタジアムや練習場といったハード面から整えております。
・フィオレンティーナの財務諸表上の特徴
まずは有形固定資産が1億1666万ユーロとかなり多くなっています。これは、スタジアム改修による費用やヴィオラパークが計上されていると思われます。また、短期負債が5761万ユーロ、長期負債が772万ユーロと少なくなっておりますが、これは借金による資金調達ではなくオーナーの資金注入(増資等)で対応しているからです。
あと特徴としては商業収入が4556万ユーロとクラブ規模を考えると大きいです。これは、フィレンツェというある程度大きいマーケットを独占できており、スポンサー収入が大きいです。さらに、コンミッソが創業者のMediacomからの胸スポンサー収入は年間約2500万ユーロとされており、セリエAでも3番手になります。これもオーナーからの間接的な資本注入といえますね。
フィオレンティーナはコンミッソオーナーのもとハード面に資金注入をしてプロジェクトを進行させているクラブですね!
〇ボローニャ
続いてボローニャです。一言で要約すると「地域密着」です。
この年のボローニャはCL出場権を獲得するなど大躍進を遂げた年。なので財務諸表上は特殊です。先に言ってしまうと試合関連収入が859万ユーロと昨年の640万ユーロと比較して多くなっております。1試合あたりの平均観客数も25914人と昨年の22314人から大幅に増えております。
今はCLに出てコッパイタリアもとってとクラブとしてワンランク上に行った感じがありますよね。
とはいってもボローニャはプロヴィンチャのクラブです。経営規模としては今までのクラブより一回り小さくなります。
・ボローニャの財務諸表上の特徴
まずは長期債権が932万ユーロとかなり少ないです。ボローニャに関しては2000万ユーロ以上の大規模な売却はなく、商業収入等が多いことや(資本金や現金が少ない方から)オーナーも資金注入に積極的なことが理由で選手売却に依存していないので、それが少ない理由でしょう。
商業収入は2060万ユーロと躍進関係なくプロヴィンチャにしては多いです。これはボローニャという都市自体がそこそこの規模であるが、大都市ではないため地域密着型のスポンサーが多いことが理由です。製造業や食品業の地元企業も多く、メインスポンサーのSaputoもボローニャ出身の一族の企業です。
ボローニャは地域密着でスポンサーを獲得し、選手売却に頼らない中堅クラブです。
※この年の大躍進以降は選手の価値も大幅に上がり、カラフィオーリ(4500万ユーロ)・ザークツィー(4250万ユーロ)・エンドイェ(4200万ユーロ)・ベウケマ(3100万ユーロ)といった高額な売却も増えています。また、放映権収入も大きく増えたと思うのでアタランタのような形に近づいていると思います。
〇トリノ
続いてトリノです。一言で要約すると「デカプロヴィンチャ」です。
セリエAで「中堅」といえば真っ先に出てくるクラブじゃないでしょうか。残留争いをするクラブの選手を買える資金力はありますし、成績も安定しています。しかし、財務上はこのあと出てくるプロヴィンチャとそこまで系統は変わらず、少し規模が大きくなったくらいです。考えてみるとわかる通り、サッカーファンはほとんどが極一部のビッグクラブのファンです。中堅クラブは実力はそこそこでもCLに出るわけでもなく、ファンベースの規模はプロヴィンチャとそこまで変わらないため放映権収入や試合関連収入・商業収入は少なく、収益チャネルも似ています。
・トリノの財務諸表上の特徴
無形固定資産は1億1786万ユーロとビッグクラブほどではないですが、プロヴィンチャよりは大きくなっています。また、選手移籍収入も5916万とプロヴィンチャより大きいです。基本トリノは1500万ユーロくらいまでしか1選手に払いませんが、ブレーメル(4690万ユーロ)・ボンジョルノ(3500万ユーロ)といった高額な放出もあるのが特徴です。年によって差は激しいですが。
また、同じ街にユベントスというビッグクラブがあるため商業収入(1667万ユーロ)と多くないです。カイロ会長は堅実な経営方針でオーナーからの資金注入には消極的のため、放映権収入と売却益による運営が基本のプロヴィンチャ的な経営になっています。
トリノはプロヴィンチャ的な経営ですが、中堅クラブとして規模感はプロヴィンチャより大きくなっているクラブですね!
次に残留争いをするプロヴィンチャです。まずは健全な経営をできているカリアリ・レッチェです。プロヴィンチャは放映権と売却益に依存する割合がかなり高くなります。
〇カリアリ
カリアリです。一言で要約すると「サルデーニャサイズの経営」です。
カリアリはサルデーニャ島の唯一の大きなクラブとして島内の人気を独占しており、その傾向が色濃く表れています。プロヴィンチャではあるんですが、根強い人気があることから健全経営をしているクラブです。また、保有はしていないですが、当時スタジアムの改修を行っており、その影響も大きいです。
・カリアリの財務諸表上の特徴
まずは有形固定資産が1926万ユーロと比較的多いです。これは保有はしてないですがスタジアムの改修を行っており、それが計上しています。なぜ保有していないのに資産なのかは詳細を話すと長くなりますが、長期的なリースをしていたり、改修した部分があったりした場合はそれを資産と組み込めるそうです。
カリアリの特徴は選手売却による収入は過去の移籍を見ても多くないところです。ではなぜプロヴィンチャでそれが成り立つのでしょうか?
それは、放映権収入に加えて商業収入が1744万ユーロとプロヴィンチャではかなり高い水準だからです。人口が160万人を超えるサルデーニャ島の人気を独占していることが大きいです。地元のスポンサーが多くついてるんですね。実際に24/25のユニフォームスポンサーはArborea・サルデーニャ州(自治体そのもの!)と言ったサルデーニャ島ゆかりのスポンサーが見られます。
カリアリは放映権収入と商業収入という安定した収入を軸に成り立つ健全経営のクラブです。
〇レッチェ
続いてレッチェです。一言で要約すると「無理なく健全に」です。
レッチェは昇降格を繰り返す南部の小さなクラブ。都市の規模もセリエAの他のクラブのホームタウンよりかなり小規模です。過去の補強を見てみるとわかる通り、補強はとにかく少額です。1000万ユーロを超える補強はせず、500万ユーロを超えるのも稀です。
・レッチェの財務諸表上の特徴
全体的にコンパクトな経営になっているのがわかりますよね。人件費は3754万ユーロと最小クラス。無形固定資産も4643万ユーロと少ないです。大型補強をしないことからスカッドも安価になっています。その結果現金及び現金同等物は433万ユーロとプロヴィンチャにしてはキャッシュを持っており、負債は5675万ユーロと少ないです。
移籍関連収入は2428万ユーロとそれほど多くありません。もちろん選手売却でも着実に利益は出していますが、大型の売却が少ないのが特徴です。基本的に売却益に依存するというよりは放映権収入の方を柱としているクラブです。
レッチェはコンパクトに無理のない経営をし、安定した成果を挙げているクラブです!
次に移籍金に依存する典型的なプロヴィンチャの2クラブ、ジェノア・ヴェローナです。
〇ジェノア
一言で要約すると「積極的な補強!売却!借金!」です。
ジェノアは実はプロヴィンチャにしては大型補強をするクラブ。直近だとレテギ、デ・ウィンター・ピナモンティ・ストゥラーロ等の1000万ユーロ超え(何なら2000万ユーロ近い選手も)の補強も2年に1回くらいしています。残留が至上命題の中で、大型補強で勝負に出て残留争いに勝ち抜き、高額売却をするサイクルです。
・ジェノアの財務諸表上の特徴
上記の特徴がよく表れており、短期債権(1億1083万ユーロ)や無形固定資産(1億7695万ユーロ)多いのも、高額転売で移籍金を多く受け取ったり、大型補強で選手の価値が大きかったりすることが要因です。
また、近年はセリエAにいることが多いですが、少し前までは昇降格を繰り返してきました。また、ジェノヴァという規模感ではそこまで大きくないマーケットでサンプドリアと利益を2分するため商業収入も最下位(242万ユーロ)です。そのため、利益剰余金(-3254万ユーロ)の積み上げがなく、キャッシュが少ない状況にあります。もともと売却益に依存して負債が積み上がる中、コロナ禍では経営状態が悪化し、コロナ禍の特例を活用して税金や社会保険料の納付を延長。税務負債が1億ユーロ以上なってしまいました。結局交渉の結果、この35%を10年で分割で返済中です。
ジェノアは大量補強で残留を目指しつつ、財政が火の車になっているクラブなのです。
〇ヴェローナ
続いてヴェローナです。一言で要約すると「備えあるが余裕なし」です。
ジェノアと比べると派手な補強はせず、財政的にも落ち着いていますが、売却益で何とかなっているのが現状です。また、昇降格が多いクラブなので、その備えをたくさんしておりますし、逆にそれが故に次のステージにも進みづらい状況です。
・ヴェローナの財務諸表上の特徴
長期債権が多い(3589万ユーロ)ですが、これに関しては選手売却に伴うものだと思われます。エンゴンゲ(20m€)やイリッチ(16.5m€)の売却が理由だと思われます。また、負債を見ていただくと短期負債(7734万ユーロ)が長期負債(2485万ユーロ)より圧倒的に多いのがわかります。これに関しては、毎年残留争いに巻き込まれるため、基本的に目先の補強が多いからです。また、ジェノアと同様昇降格が多いため、積み上げとしての利益剰余金は少ない(-2498万ユーロ)です。その結果、ジェノアほどではないですがプロヴィンチャにしては負債が多くなっています。
一方、商業収入はプロヴィンチャとしては少なくはなく、地域密着かつ熱狂的なファンが多い街ゆえの特徴だと思われます。
ヴェローナは常に降格リスクがあるため小規模な経営になっており、自転車操業になっているクラブです。
最後に特殊事情のある2クラブです。プロヴィンチャにしては珍しくスタジアムを保有しているウディネーゼと、超小規模都市ながら地元の優良企業がスポンサーのサッスオーロです。
〇ウディネーゼ
一言で要約すると「スタジアムはできたんだけど…」です。
ウディネーゼは2013年に自治体保有のスタジアムを買収し、3年かけてスタジアムを改修。2016年に完成し、ルーマニアの自動車メーカーのDaciaが命名権を買い取り、ダチア・アレーナとなりました。イタリアではユベントス・アタランタ・サッスオーロしか保有していないのでかなり異例となります。
また、クラブの特徴としてはオーナーのポッツォ一族はワトフォードのオーナーであり、毎年何人もの選手を交換しあってます。
あとは、世界各地にスカウト網を張り巡らし、未知なる才能を獲得して高額で売却しているクラブです。アレクシス・サンチェスやハンダノヴィッチ、最近だとデパウルや今夏移籍のビヨル等も有名ですね。
・ウディネーゼの財務諸表上の特徴
その結果ではありますが、有形固定資産が2060万ユーロと多いです。土地や建物が資産として計上されるからですね。また、利益剰余金がマイナスなのもスタジアムの改修のローンがまだ残っている可能性が高いからとも言えますね。
この改修により来場客数は1試合平均1万数千人から2万人程度へと増えました。しかし、ホームタウンのウーディネはイタリアの最東部にあり都心からのアクセスも悪く、チケットの単価を高めづらい地域のため、試合関連収入や商業収入は増加傾向にあっても限定的。新規ファンはあまり獲得できず、地元ファンのリピーターが増えているだけのようです。
また、無形固定資産が1億9531万ユーロと多いのは、昔から幅広いスカウト網を活用して選手を獲得し、高額で売却するスタイルゆえですね。しかし、さらに特徴的なのが、ワトフォードとの頻繁な選手の行き来がこれを押し上げていることもあります。
ウディネーゼはスタジアムを保有・改修したがまだあまり効果として出ておらず、結局従来のスカウト網を生かした選手の売却益に依存しているクラブといえますね。
〇サッスオーロ
続いてサッスオーロです。一言で要約すると「神様・仏様・マペイ様」です。
サッスオーロはわずか人口4万人の町になります。なぜそのような町がセリエAにいられるかというと強力な親会社がいるのです。
それがマペイ(MAPEI)です。ホームスタジアムの名前でおなじみですが、こちらはミラノに本社を置く建築材料のメーカー(接着剤とか)です。2002年、当時4部にいた時代から買収しております。調べてみるとわかりますが、めっちゃ大きい会社です。
あれ、ミラノなの?と思った方もいるはずです。ビジネスの都合上本社はミラノですが、実はマペイの創業の地はサッスオーロなのです。この地域は粘土資源が豊富にあったことから陶磁器タイル産業で栄えており、タイル張りには接着剤が必要であることからこの地でビジネスを起こしました。
・サッスオーロの財務諸表上の特徴
まずはプロヴィンチャにしては有形固定資産が1083万ユーロと多いです。これは、マペイの支援により、スタジアムを保有していることやトレーニング施設や不動産関連の施設への投資が行われています。また、商業収入も2684万ユーロと多いです。これは、マペイからのユニフォームのスポンサーからの収入・スタジアムの命名権が多いからです。実際にユニフォームのスポンサー料として1800万ユーロ受け取っているとされ、これは北の3強とフィオレンティーナに次ぐ5番目です。
しかし、人口が少ない都市なのもあり、試合関連収入は303万ユーロと少ないです。実際に、平均の観客動員数は一試合あたり14,578人。これは23/24シーズンでは18番目になります。
このように、都市の規模感に伴うマイナス面を大きい親会社で賄っているのがサッスオーロの大きな特徴です。
最後に
いかがだったでしょうか。
少しでも各クラブになんとなくでもイメージがついたらよかったです。
今回はクラブ間比較でしたが、リーグ間の比較をしても面白いと思いますし、今度やってみようと思っています。
ご覧いただきありがとうございました!
※出典
CalcioFinanza、capology、transfermarkt、tuttoatalanta、mediaset、Appunti di Luca Marrota、RocketFan、フットボールチャンネル、sempremilan.com、private equity insights、Juventus.com、Cagliari、Seatpick.com、swissramble
いつのまにかCL決勝を観なくなった話

時間は夜10時前。
アラームを早朝4時にセット。
明日は待ちに待ったCL決勝、バルセロナvsマンチェスターユナイテッド。
高鳴る胸を抑えきれず、熟睡できないまま朝4時にアラームに叩き起こされる。
開かない目を擦りながら8チャンのボタンを押すと青嶋アナウンサーの声がすぐに耳に入ってくる。
目の前でハイレベルな試合が繰り広げられ、メッシがユナイテッドの守備陣を切り裂き、勝ち越しのミドルシュートを決める。
そう、この日はなんとなくサッカーが好きなカルロウ少年の年に1度のお祭りであった。
サッカーは好きとは言いつつ全く日常的には観ていなかったが、この日だけはサッカーに夢中になっていた。
そこから13年が経った2024年の6月2日。
すっかり社会人になったカルロウは当たり前のように7時30分に起床。
起きてすぐに今日の結果を確認し、マドリーはさすがだなぁと思いつつ何もない休日を過ごしている。
あんなに楽しみにしてたCL決勝をなぜ観なくなったんだろうか。とふと疑問が湧いてきた。
社会人になり、忙しくなったのか?
いや、そんなことはない。試合を観るために早朝に起きることは珍しくないし、そもそも忙しかったらこんなブログを書いている暇がない。
サッカーの熱が下がったのか?
そんなこともない。あの時は代表戦とCL決勝しか観ていなかった。
今では毎週のように試合を観ており、つい先日もアタランタの歓喜に沸き、ヴィオラの無念に唇を噛んだ。
サッカーはあの時よりは好きになっているはずだ。
毎年観ていたからCL決勝の凄さや有り難みが薄れてきたのか?
そんなわけない。イタリア勢が何年優勝出来てないと思ってるんだ💢
CL決勝の凄さは間違いなく今の方が分かっている。
カルチョが好きと言う自分の希少性を保つために、敢えて他リーグのクラブの試合は観ていないのか?
そんなはずはない。気が向いた時は決勝を観る年もある。
そもそも、もうそういうことがカッコいいと思う年齢でもない。
観ていないのは、そもそも観るという選択肢すら脳内に浮かばなかったのだ。
自分がサッカーに対して求めていることが変わり、いつの間にかCL決勝が外れるようになっていた。
思い返せば、私が少年時代にサッカーに求めていたものは「お祭り感」と「話題」であった。
ハイレベルだから観ているのかとも思ったが、目の前で繰り広げられているサッカーがハイレベルなことも、今の方がはるかに理解できている。
とにかく、CL決勝は全世界が注目しているスポーツイベントであり、セレモニーも含めた非日常感に胸を高鳴らせていたのだ。
また、当時まだ海外サッカーを観ていること自体がカッコいいという今思うと訳わからない価値観のもと、翌日学校でその話題についていくために観ているものでもあった。
そこから何が変わったのであろうか。
まず、上の2つのモチベーションを満たすものが変わった。
前提として、年齢を重ねてコミュニティが広がる中で海外サッカーは高尚なものではなく、プロ野球やJリーグを含めその他のコンテンツ鑑賞と比べてもただのニッチな趣味に過ぎないという位置付けになった。
それにより、CL決勝に対して抱くお祭り感は和らぎ、身の回りまでサッカーのムード一色になるW杯や代表戦がそれに取って代わった。
話題としての側面に関しても変わった。大人になるにつれコミュニティも広がり、多様な種類の友達を持ち、サッカーが話題となる機会が相対的に減少した。
また、カルチョ好きの友人もでき、Xやブログでアウトプットの機会も手にしたことでわざわざCL決勝に頼らないでもその欲求を日常的に満たすことができるようになったのだ。
こうして私にとってCL決勝は「目が覚めていたら観るもの」になった。
そうであれば、私は今何をサッカーに対して求めているのだろうか。
もちろんいくつかあるが、国内のカルチョに対しては「ピッチ内外の勢力図の入れ替えにより感じるダイナミズム」
欧州コンペティションやアッズーリに対しては「長い低迷から如何にして脱却するかの試行錯誤のストーリー」
が一番であろう。私のようなカルチョ箱推しかつピッチ内の事象にそれほど興味のないという変わった人が持つモチベーションなので、なかなかに気持ち悪い。
しかし、少なくともこのご時世にわざわざイタリア内のクラブを応援している人の中で昔の私のような「お祭り感」と「話題」でカルチョを観ている人はそんなには多くないだろう。それならプレミアリーグを見ればいい。
しかし、そんな人たちもサッカーを見始めた時はほとんどが「お祭り感」と「話題づくり」であったはずだ。
恐らく皆さんもライフステージや年齢の変化によっていつの間にかサッカーに対して求めているのものが変わってきたのだろう。
この機会に皆さんも自分がサッカーに何を求めているのかを見つめ直してみると、観るべきサッカーのリーグやクラブが本当は今と違うものであると気づくかもしれないですね。
ご覧いただきありがとうございました!
【検証】CALCiO2020の呪いは本当か

こんにちは!カルロウです!
「学校の七不思議」などがあるように、この世界は怪奇現象で溢れています。
カルチョ界隈も例外ではなく、誰もが恐れる呪いがあります。
それは…
「CALCiO2020で取り上げられたクラブは調子を落とす」
というものです。
どんなに好調なクラブも、CALCiO2020が特集した途端に失速をしてしまう…
「自分の推しクラブは好調だけど、いつこの『呪い』がかかってしまうのか…」
私も含め日本のカルチョファンは常にこの呪いに怯えて日々を過ごしているのです。
しかし、私は思いました。
果たしてこの呪いは本当なのだろうか?
印象だけで「呪い」と決めつけているのではないのか?
そう、私は日本のカルチョファンとフロムワンのスタッフの名誉のために立ち上がることを決めたのです…!
CALCiO2020の呪いとは?
そもそもCALCiO2020を知らない方もいらっしゃると思うので説明します。
CALCiO2020とは、サッカーキングのYouTubeチャンネルで週1回アップされるカルチョ班の動画のことを指します。
内容も濃いことながら、伊東さんと細江さんやゲストの方を含む雑談も含め非常に好評を博しており、毎週楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
そして、その中で好調なクラブがあると当然ながら取り上げられるのですが、取り上げられた途端に調子を落としてしまうと言われているのが「CALCiO2020の呪い」なのです。
検証
検証は下記に基づいて行います。
①リーグ戦のみを対象とします。
②配信日を境に直近10試合の勝敗や勝ち点・順位を比較します。開幕直後や閉幕直前の特集では該当試合数分と同じ試合数で比較します。
③収録日ベースで測るのが適切ですが、私はスタッフでないのでわかりません。しかし、明らかに収録がその試合より前に行っているとわかる場合は配信日より前でカウントします。
④対象回はそのクラブが「調子が良い」として取り上げられた回のみです。呪いが騒がれ始めたカリアリ回から今季のボローニャ回までの17回が対象です。
検証結果
結果がこちらとなります。

呪い、あるやん。
なんと特集されたクラブのうち7割が勝点のペースを落としているという結果に。
多くのクラブのファンにとって、やはりこのCALCiO2020特集は脅威であることが改めてわかりました。
特に2021年11月5日放送の「ミラノダービー直前!好調ミランどう倒す?打倒ミラン会議!」では、配信後にミランが大きく成績を落とすという確信犯っぷりも披露しています。
その一方で順位にはそれほど変化がありませんね。これは意外な結果です。
呪いの理由と、騒がれる理由
ではなぜこのような呪いが発生するのか、またなぜここまで騒がれてしまうのかを紐解いていきたいと思います。
○呪いの理由
当然ですがそもそも現地のイタリア人はCALCiO2020を見ていないはずです。
ではなぜこのような呪いが起こってしまうのでしょうか。
それは単純です。
「調子が良くなってから特集するから」です。
普通は勝ち始めてからそのクラブの特集を始めますが、よっぽどでない限り好調は長くは続きません。
勝ち始める前から特集していない限り、失速してしまうリスクは高くなります。
株が上がったニュースを聞いてから買ったら、もう遅いみたいな感じですね。
特に最初に絶大なインパクトを残したカリアリ特集では、13戦負け無しを記録してからの特集であり、何なら配信直前の試合は落としていて雲行きが怪しくなっておりました。
しかし、好調なクラブを取り上げること自体は至って自然なことであるため、このように「呪い」として取り上げられるのは単にCALCiO2020の影響力が大きいということなのかもしれません。
○呪いとして騒がれる理由
しかし、実は影響力以外にもこのように「呪い」として大きく取り上げられる理由があることが判明しました。
それは配信日の前と後の試合の結果から「短期的な影響力」も分析したことによって判明しました。

見てください、この圧倒的な勝率!?
とてつもありませんね…
当然ですが配信直後はそのクラブに注目が集まります。そのタイミングでこの圧倒的な勝率ですから、その後の試合の結果に関わらず呪い感が強まるのでしょう。
中長期的に見れば調子をどこかで落とすのは当然ですが、その中でも最悪のタイミングを引き当てているのです。
雑感
ここからは気になったことをいくつか挙げてみます。
○呪いはスクデットの試金石
好不調の波、怪我人、過密日程…
スクデットをとるには、様々な試練に向き合わなければなりません。
しかし、スクデットを争うクラブにとって最も大切なのは「この呪いに耐えられるか」だと判明しました。
もうスクデットが確定的であった22-23のナポリを除き、20-21のインテルや21-22のミランは、呪いをもろともせず勝ち点のペースを上昇させています。
やはりこのCALCiOを乗り越え、むしろ力に変えることができるクラブこそが王者に相応しいのでしょう。
今季のインテルは今のところ特集後2試合も順調です。
毎年どこかしらのプロヴィンチャが躍進をします。しかし、それらは1〜2ヶ月や長くても1〜2年単位であり、強豪として定着した例は稀でしょう。
その中で資本投下もなく強豪に定着することができた例としてはアタランタがあります。
16-17シーズンにガスペリーニ監督が就任し、そこから8年間継続して上位争いに絡むクラブとなりました。
では、そのクラブが一時的な躍進なのかどうかはどうやって見分けられるのでしょうか。
それが「CALCiO2020の呪いを乗り越えるか」なのです。
19-20シーズンのアタランタは数少ない呪い後も明確に成績を向上させたプロヴィンチャです。
CLベスト8、歴代最多の98得点とガスペリーニ政権下で最も良い成績を残し、現在の地位を確固たるものにしたシーズンでした。
実はそのアタランタの再来と思われるクラブがこの呪いからわかってきました。
それが、ボローニャです。
過去のプロヴィンチャは呪いを受け明確に順位を下げていますが、ボローニャは明確に成績を向上させています。
ボローニャの強さは一過性のものでなく、アタランタのように毎年上位争いをしてくるようなクラブになり得ると、CALCiO2020の呪いが太鼓判を押してくれました。
最後に
今回の調査でCALCiO2020の呪いはある程度本当であることが判明してしまいました。
だからこそそれを乗り越えたクラブは本当に強いクラブであり、「呪い」はカルチョ愛に溢れるCALCiO2020が与えた愛の鞭なのかもしれません…
カルチョ人気復活の鍵を探せ

こんにちは!カルロウです!
先日、ガスペリーニが退場したことを忘れており、久しぶりにブログを更新したのですが…
公開2日後のミラン戦で再び退場!
もはや嫌がらせとしか思えないですね…
ということで今回も仕方なく書いていきます。
今回のブログは日本でのカルチョ人気に関する記事になります。
カルチョに関してごく稀に情報を発信している私からするとかなり身近な話題ですね。私以外のカルチョファン的にもかなり身近な問題だと思います。ぜひご覧ください。
※今回のブログで頻繁に登場する「私たち」はカルチョファンを指しています。
※今回のブログは思想全開です。あくまで一意見としてご覧ください。
「目に入らない」カルチョ

昨今カルチョの人気低迷が囁かれて久しいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか(唐突な煽り)。
現在海外サッカーを見ている人を探してみると、基本はプレミアリーグやスペインの2強のファンが大多数を占めます。
わかりやすいのがDAZNやSPOTVのYoutubeの日本語ハイライトの再生回数。
日本人選手が関係する試合を除くと、プレミアのビッグクラブやレアル・バルサの試合は10万回以上は再生されることも多いですが、北の3強は1~3万回程度。
中下位に関しては、プレミアリーグは3~5万回再生されることも多いですが、セリエ(とリーガの下位)は基本数千回程度しか再生数がありません。
このように数字で見るとかなり危機感を覚えますね。
「人気がなくたって俺らが好きならばそれでいいじゃない」と思ったそこのあなた。
それは確かに間違ってはないですが、この状況があまりに進むと私たちの視聴環境が年々脅かされてしまう可能性があります。
いまはまだ「開幕1週間前くらいにどこかがギリギリで放映権とるやろ」と余裕をぶっこいていますが、今後はどうなることかはわかりません。だって、数字がとれないコンテンツを放送する意味はないのですから。

しかし、セリエAに関する動画でも、数少ない再生回数を回せるテーマがあります。
それは「過去の栄光」と「落ちぶれた物語・現状」です。
そうです。一般の人々が現在のセリエAというコンテンツに求めているのはこの栄枯盛衰のストーリーなのです。
昔はすごかったが今は不甲斐ない。このような対象物はどの時代でも一定の人気を博し、語られます。人々は「物申す対象」が欲しいのです。カルチョはその対象としては引き合いにあまりにも出しやすく、それを目的としたコンテンツには一定の需要があります。
そのため、通常のサッカー企画では定番である調子の良いクラブの特徴、スター選手、スカッド紹介、期待の若手…といったものはそれほど求められてないのです(もちろん全く求められていないわけではないですが)。
現在我々がいくらカルチョの魅力を伝えようとカルチョの魅力を紹介しても、カルチョファンの中では広がりますが、外には広がらないのです。だって、他のサッカーファンはカルチョにそれを求めていないんですから。
つまらないと言われている映画を見るとつまらないと感じるように、「今は下火である」と思われているものをいくら魅力をアピールしたところで、響く人は少ないでしょう。
つまり、そもそも他のサッカーファンがカルチョに対して求めているものやイメージが変わらない限り、見られる対象からは自然と外されてしまうのです。
身に着けたもの取っ払って

いきなりのスキマスイッチ失礼します(常田さんはミラニスタとして有名です)。
まず元も子もないことを言ってしまいますが、現状ではカルチョ人気が復活することは不可能です。そもそもコンテンツとしての質(≠サッカーの質)が圧倒的に劣後しています。
どんなに我々が努力したところでセリエA自体が一般大衆の方から見て目を向けられるようなコンテンツにならない限り限界があります。これは前提としてはあります。
ではそれは一旦置いといて、今までカルチョが身に着けたイメージを取っ払うにはどうすればよいのでしょうか?
そうです、別のイメージで塗り替えるしかないのです。
理想は「落ちぶれた姿」からの復活といったストーリーで上塗りすることです。
ユベントス王朝の崩壊後、肌感覚ですが一番ファンが増えたのが2021-22のミランのスクデットです。
あの時はアイコンであるイブラヒモビッチを筆頭に、復活劇へのわかりやすいストーリーが人々を惹きつけました。Twitterにも多くの新規ファンがどんどん生まれたのを覚えています。
下火になったイメージが皆さんの中に強いからこそ、もし世界の中でも有数の競争力をピッチ内外で獲得した場合は他のリーグのそれとは比較にならないくらい人を惹きつけると思います。
しかし、こればかりは我々はどうすることもできません。
それでは、どこかが将来的にCL(かスーパーリーグ)を優勝し、スター選手を獲得していく未来になるのをひたすら待ち続けるしかないのでしょうか。
「ヒトカルチョ」の魅力

もちろんそうではありません。我々がストーリーの語り手として機能すれば良いのです。
今のカルチョを切り取って点ではなく線として紹介するという方法もありますが、あまり根本的な解決ではないので今回は別の視点から見ていきたいと思います。
ヒントは、カルチョを語っているにも関わらず再生数が好調なサッカーキングのカルチョ班の動画のコメント欄を見てみるとわかります。
他のリーグのコメント欄と比べてみてください。カルチョ班だけ圧倒的にサッカーの話題が少ないです。
コメントは「出演者の熱量や明るさへの言及」と、「視聴者の日々の生活の中でいかにこのコンテンツを楽しみにしているかの言及」が多くを占めます。
特に後者は、サッカー以外の内容に言及されていることがほとんどであり、これらがニーズとして一定数存在することがわかります。
つまり、「携わっている人の熱量とヒューマニティー」。これがカルチョの強みになり得るのです。
一つずつ見ていきましょう。
熱量というのは、カルチョを楽しそうに語っている姿そのものです。
ここで肝心なのは、人々が惹きつけられるのはカルチョではなく「私たち」になります。
サッカーキングのコメント欄でよくあるのが「セリエは見てないけどこの動画は見ちゃう」といった内容になります。
私たちからすれば「じゃあセリエ見ろよ」となりますが、こらえましょう。
人間は、誰かが好きなものを熱く語っている姿を見ると惹かれてしまうのです。そして、その対象はニッチなものであればあるほど効果を発揮します。
想像してみてください。熱心にハーランドを語る人と熱心にマルシッチを語る人がいたらどちらが気になりますか。
ハーランドとマルシッチ自体にはかなり人気に差があるにも関わらず、それと比較すると相当多くの票がマルシッチを語る人に集まるはずです。
そうです。なのでカルチョが見向きもされない今だからこそ、私たちが熱く語ることが強みになるのです。しかし、それが上手くいったところで関心が集まるのはカルチョではなくカルチョファンに対してです。
今回の例だと、マルシッチにも多少関心は注がれますが、マルシッチを語る人の方が注目を浴びます。
そこで、次のヒューマニティーが重要になるのです。
再びマルシッチを熱く語る人を想像してみて下さい。まず皆さんは思うはずです。「なぜ、この人はここまでマルシッチを好きになったのだろう」と。
カルチョを熱く語って興味を持ってもらったら、その人の人生とカルチョを紐づけるのです。
ヒューマニティーとは、人間味や人間らしさという意味です。
わかりやすい例を挙げれば、私たちとカルチョの出会いもヒューマニティーとなります。
いったいどんな人生を歩んだらこのご時世にカルチョファンになるんでしょうか(超失礼)
特にここは新規のファンだからこそ深みが出てくる分野であります。
昔からのファンはセリエAが世界最強リーグの頃に見始めた人が多いです。今で言うとプレミアを見始めたような人なので、出会いは自然でそれほど珍しいものではないです。
セリエAの専売特許である「昔話」ができなくても、自分のストーリーそのものが価値を持ってくるのです。
もちろん昔からのファンも語れることはたくさんあるでしょう。現実のライフステージと紐づけられたカルチョの体験談は人々を惹きつけているものがあるはずです。なんせセリエAが下火になってしまったにもかかわらず見続けている変態(尊敬)の方々なんですから。
カルチョのイメージを塗り替えるのが現状難しいのなら、カルチョをとりまく「人」のストーリーから惹きつけるのが遠回りなようで近道なのかもしれません。
コーナー付近で時間稼ぎ

改めて言いますが、これらのアプローチによって直接的にカルチョを見てくれるようになるわけではありません。あくまで間接的なアプローチです。そもそも人気が復活するにはセリエA自体が競争力をつけないとどうしようもないのです。
だからこそ、我々カルチョファンができるのは隅っこの方でカルチョを楽しそうに語り続けて復活までの間「場を持たせる」ことになるのです。いつの間にか、カルチョが最強のコンテンツに戻っていることでしょう。
カルチョ観戦から距離を置いて…

こんにちは!カルロウです!
白熱の2023-24シーズンも半分が経過し、冬の王者も決まりました。
しかし、今になって思い出しました。
昨季の最終節にガスペリーニが退席処分になったの忘れてた!
ということで半年以上原稿が放置されていたのですが、それを公開しようと思います。
カルチョに関するあれこれはまた追々扱うと思いますので、今回はいつもと違うただの僕の思いを羅列するだけのブログです。良かったらぜひご覧ください。
前提として、今回のブログは「個人の感想や体験談」を述べているものであり、これが正しいカルチョとの向き合い方だというつもりは毛頭ございません。
私は昨季、ファンカルという組織に入って定期的にセリエAの魅力を伝える活動をしていました。
ただ一つ言っておかなければいけないことがあります…
多分、私はサッカーが大好きではありません。
ちょっと語弊がある言い方ですが、間違いではありません。
私は競技としてのサッカーが大好きではないのです。
もちろん嫌いではないですし楽しんではおりますが、何か大事な試合ではない限り2時間も割いてピッチ内で起こっていることを楽しめるほど好きではないのかもしれません。(もちろんその面白さがあることも理解はしていますが)。
しかし大学時代は、サッカーが好きでした。
リアタイ視聴をするかはともかく基本毎節試合は見ており、フルで見てない試合もハイライトでゴールシーンも確認していました。私にとってサッカーは趣味を超えたものであり、カルチョは生活とは切っても切り離せないもの。
だと思っていました。
しかし、2022年の春に社会人になると状況が一変します。
試合を見る気が一気に起きなくなるのです。平日は帰って寝るだけの生活。
週末は昼近くまで寝た後に短い貴重な休日のうち2時間をサッカー観戦に充てるかというとそのような気力が残っていませんでした。
正直、昨季フルでリアタイ視聴したのは片手で数えられるほど。見逃し配信でたまに休日に1試合見るかどうかでした。
しかし、実生活が苦しかった時に心の支えになったのがカルチョでした…
というわけでもありません。
私は不器用かつひねくれ者で仕事にて怒られる機会も人より多かったのですが、そんな時にはなおさらサッカーを見る気力が起きませんでした。
だからといってカルチョが見れないことに苛立ちを感じることも全くありません。
私の生活の一部だったカルチョが、生活からも切り離されそうになりました。
しかし、だからこそカルチョの魅力に気づくことができました。
実は、試合は全然見ていなくても情報は最低限追っていたのです。
このようにさせてくれたスポーツは初めてでした。
私はサッカー以外にもJリーグ・プロ野球・MLB・NBA・卓球などわりと多くのスポーツを見るのですが、それらは一過性のブームのようにハマる時期はあってもすぐに過ぎ去り、そしてまた復活し、を繰り返します。
ただカルチョだけは完全には切り離されず、どんな時でも情報は追い、気になった試合はフルで見てみたりハイライトを追ったりとしていました。
なぜカルチョだけはそうさせてくれたのでしょうか…?
それはカルチョが「惰性」で見るのに適しているからです。
脂っこすぎず、あっさりもしすぎていない。その両面性がカルチョの魅力なのかもしれません。
もう少しちゃんと説明しましょう。
私が情報だけは追えていた理由に「適度なカロリー」と「事件性」があります。
適度なカロリーに関しては、頻度と情報量にあります。
サッカーは試合数が多くはありません。多くても週1回程度であり、アメリカのメジャースポーツ等と比較しても多くはなく、だからといって少なすぎる訳でもなく、週1~2試合という、週単位で動く社会人の生活リズムに合いやすいスケジュール感で進みます。
また、情報量に関してはセリエAは人気が低迷を続けているとはいえ、世界の主要リーグであり、ニュース自体は毎日のように日本語・イタリア語・英語で流れてきます。触れる機会はいくらでもあるのです。
とはいえ、(特に私の場合)情報が多すぎても良いっていうわけではありません。
「情報を追えていない感覚」に陥ると、興味を失いかねません。その中で情報発信者の少ないカルチョは、その数少ない情報発信者の情報を追っているだけで、熱心に試合を見ている他のカルチョファンと同程度の情報量をすぐに得ることができます。(もちろん、自分なりに解釈をして答えを探すような楽しみ方はできないですが)
それだけでしたら別にどんなサッカーでもよいのですが、カルチョには「事件性」があります。
日本人や国際社会からしても考えられないようなハプニングや出来事が良くも悪くも起こります。今はビジネスとしての側面がかなり強くなった欧州サッカー界から一部取り残されてしまったことが、普段ビジネスに多少はかかわるものとして、ある種「逃避」の機能として作用したのです。
ダヴィデ・ニコラを解任した2日後に呼び戻すなんて、多分ラテンの国でしか起こりえないことでしょう。
それに加え、
えげつない発煙筒、入れ墨だらけの上裸のおっさん達、よくみたら相手選手に中指を立てている若者達…
(到底褒められたものではありませんが)このような要素も「逃避」としての機能を強める要素があったのだと思います。このような競技外のハプニングやカルチョの雰囲気が作り出す非日常感が、惰性で追っていても飽きることがなかった理由の一つだったのだと思います。
そんなことはともかく、昨季のカルチョは大いに盛り上がりました。
イタリア勢の躍進や、白熱の欧州カップ戦争いや残留争い。
そんな私も、シーズンが佳境になるにつれて、サッカー熱は自然と高まっていきます。
見る試合数やリアルタイムでの視聴回数が増えていきました。
そこでもカルチョの良さが出てきます。
見たら見たで熱いのがカルチョです。
変人でヲタク気質なセリエヲタクさんの熱い思いや緻密な戦術分析を見たりすることもできます。
特に、カルチョは金の匂いがしなさすぎるがゆえに著名な発信者がほとんどおらず、数少ない濃すぎるファンが金がもらえないにも関わらず魅力を伝えたいという動機だけでマニアックな情報を収集することができます。
このような、惰性でも見れるうえにハマった時にも応えられるコンテンツがある。そのような両面性がカルチョの魅力なのです。
私は以前1度だけセリエ会に参加したことがあるのですが、全試合見るような勢いで試合を見まくっている人から、正直全く試合は見ていない人まで幅広い人が参加していました。
そのような人たちがカルチョを熱く語り合ったり、全くカルチョの話をしなかったり、多くの向き合い方ができるものだと感じました。
「サッカーは一番の趣味だけど、サッカー自体はそこまで好きではない。」
私自身、この事実はわりとショックでした。しかし、実はこのように思っている方も一定数いらっしゃると思います。正直、この事実に向き合うことは結構勇気のいることですが、受け入れるとすごい気が楽になりますし、カルチョを心から楽しめるようになると思います。
特に、謎にフォローしていただいている人数も多く、カルチョに詳しいと勘違いされることの多い私が言うからこそ意味があると思ったので今回このようなブログを書いてみました。
皆さんも自分なりのカルチョとの距離感を見つけて、ほどよく楽しみましょう!
※ちなみに今季は結構見てます。カルチョたのちい(適当)
こんな駄文を最後までご覧いただき、ありがとうございました!
セリエA選手の知名度大調査、結果発表!
こんにちは!カルロウです!
日々Twitterを見ているとイタリアサッカーに非常に詳しい方から全然知らない方までたくさんの人間が存在することに気づかされます。
当然私は普段カルチョ沼の奥底に沈んで暮らしています。そこで久々に沼から出たりすると起こる現象が「この選手ってみんな知っているのかな?」という現象です。
また、沼の外の人だけでなく沼に沈む住人同士でも知識は様々であるため、とある選手の話をしてもそもそもその選手のことをあまり知らなくて伝わってないなんてことはよくあります。
そこで、今回はセリエAの各クラブの選手をアンケートで知名度を大調査致しました!
ご協力いただいた413名の皆様ありがとうございました!(5/7 13:00時点)
※今回行ったのはこのアンケートです!(もう回答しても結果には反映されないですが暇で暇で仕方がない人は勉強がてらやってみるのもありです)
調査方法
今回のアンケートでは、各選手に対して
1.顔と名前も一致し、プレースタイルもわかる
2.顔と名前は一致している
3.名前は聞いたことがある
4.名前すら聞いたことがない
の4つをアンケートで尋ねました。
選手は各クラブ3~5人ずつ、計71名を抽出しました。
クラブ毎の選手の人数は
B.欧州出場圏争いに絡んでいる5クラブ(ナポリ・ローマ・ラツィオ・アタランタ・フィオレンティーナ)が4人
C.その他のクラブは3人ずつをピックアップ致しました。
選手の選出基準は、
ア.クラブの顔ともいえる選手
イ.主力としてチームを支える選手
ウ.レギュラー当落線上の選手
エ.基本ベンチの選手
オ.期待の若手
に超絶主観で分類し、Aはア~オ、Bはア~エ、Cはア~ウをそれぞれ一人ずつ選出しました。
もちろんクラブによってはきれいにあてはまってない場合もありますのでご了承ください。というか多くのクラブがあてはまってないです()
回答者は編集時点で413人
その中でセリエ以外のクラブを応援する人は88人(21%)でした。
結果
結果の詳細な分析をするととてつもなく長くなるため、今回は軽い感想と補足(グラフからはわからない情報)を書きます。詳しい分析をしたい方はぜひ行ってみてください!
それでは5月6日時点の順位の順番に結果を公表致します!
ミラン
(ミランファンは95名≒23%)





大正義イブラヒモビッチは今回扱った選手の中では最も知名度がある選手と呼べる結果でした。実績的に誰も文句はないでしょう。
クルニッチはセリエファンの多くが顔と名前は一致していましたが、他リーグのファンは名前のみ知っているという状況でした。次に紹介するインテルとは異なり、CL復帰して間もないことから準レギュラーの選手の知名度には差があるみたいです。
ラゼティッチに関して、顔と名前が一致するのは大部分がミラニスタという結果でした。
インテル
(インテルファンは57名≒14%)




個人的にディマルコが他リーグのファンを含めても高い知名度を誇っていたのが意外でした。インテルくらいであれば少なくともスタメン争いに絡む選手はよく知っている方が多いみたいです。
ヴェシーノのような出場機会が少ない選手になると少しずつインテリスタ以外は顔と名前が一致しなくなってきます。
サブキーパーで大ベテランのコルダツはファン年数が長い方ほど知名度が高い結果となりましたが、インテリスタでも顔と名前が一致しない方が一定数いました。
ナポリ
(ナポリファンは24名≒6%)




北の3強ではないナポリでもクリバリやファビアンといった主力選手の知名度は北の3強とは全く変わりませんでした。
売り出し中の若手ザノーリはナポリファン以外のセリエファンにも名前自体は浸透してきているようです。ビッグクラブの期待の若手は基本的にそのクラブのファンと他のセリエファンのコア層はよく知っていて、他のセリエファンのライト層は名前は知っている人と知らない人が半分ずつで、他リーグファンは知らないという構造ですね。
ユベントス
(ユベントスファンは70名≒17%)




やはりユベントスクラスになると、控え中心の選手でも国内での実績はありますし知名度は高くなります。ルガーニやルカ・ペッレグリーニといった海外経験の少ない上に絶対的な選手ではない選手でも、他リーグのファンまで名前は浸透しているようです。
期待の若手のスーレは、ザノーリのようなビッグクラブ若手型に近いですが、顔と名前が一致するのはほぼユベンティーノのみでした。
ローマ
(ローマファンは35名≒8%)



他リーグのビッグクラブでの経験の長いムヒタリアンの知名度を見る限り、スモーリングやエイブラハムといったプレミア経験者の多いローマは主力選手の知名度は高そうです。
また、海外経験もなくユーロの代表ではなかったマンチーニも知名度が高かったのも印象的です。若手のボーヴェはビッグクラブ若手型ですね。
ラツィオ
(ラツィオファンは5名)



ルイス・フェリペはライバルクラブのCBマンチーニと同じグラフでした。セリエファンにはおなじみであり、他リーグファンにも名前は認知されているようです。
若手のルカ・ロメロはビッグクラブ若手型と比較し、顔と名前が一致する人は同程度でしたが、名前を聞いたことある人が多くなっています。セリエでの出場数は彼らと大差ないですが、リーガ最年少出場者であるためかリーガファンの票を獲得していました。
フィオレンティーナ
(フィオレンティーナファンは8名)




欧州の舞台に出ているクラブでなくても、トレイラのような人気クラブの経験者は知名度が高いですね。
また、ここ何年もビッグクラブへの移籍の噂がよく出るミレンコヴィッチも知名度は高かったです。
しかし、スタメンとベンチを繰り返すマレーは国内ビッグクラブの同じ立ち位置の選手より顔と名前が一致する人は少なかったです。セリエファンは名前を知っているだけの方が多かったです。
アタランタ
(アタランタファンは18名≒4%)



エースのサパタは高いですが、主力のパロミノが想像以上に低くて驚きました。セリエファンでも名前すら知らない人がわりと存在したのは驚きでした。
スカルヴィーニはビッグクラブ若手型ですが、名前を知っている人は少し多めです。
ヴェローナ


活躍と父が有名がゆえに知名度の高いシメオネは置いといて、ファラオーニはプロヴィンチャ(地方クラブ)の主力(クラブの顔ではないが中心選手)の典型的なグラフの形でした。
自クラブのファンが少ないプロヴィンチャの主力選手は、セリエファンのコア層は詳しく知っていて、ライトなセリエファンもほぼ全員名前は知っていて、他リーグファンは知らないという構造です。
トリノ
(トリノファンは2名)



ビッグクラブの経験がなくても、代表の常連&移籍の噂がよく出るベロッティは高い知名度でした。ルキッチは完全なプロヴィンチャ主力型ですね。
ズィマに関してはビッグクラブの若手達と比較して、自クラブのファンの票が少ない分詳しく知る人は少ないですが、名前を知っている人の総数はあまり変わりません。
サッスオーロ
(サッスオーロファンは1名)



ベラルディはベロッティと同じパターンといえるでしょう。
コンシーリは歴も長くビッグクラブのファン達のトラウマでもあることから、他のプロヴィンチャの主力よりも知名度ははるかに高くなりました。しかし、名前も知らない層が一定数いるのが、他リーグファンにも有名なビッグクラブの主力との違いでしょうか。
ウディネーゼ
(ウディネーゼファンは1名)


キャプテンのヌイティンクはイタリアに数年いることからプロヴィンチャの主力型かと思いきや、めちゃくちゃ知名度が低かったです。正直原因はわかりません。
ソッピーやサッスオーロのハルイなど、プロヴィンチャの準レギュラーやベンチ中心の選手は似たようなグラフになります。コア層がようやく名前を認知しており、詳しく知る人は一部のヲタクのみといった形です。
ボローニャ
(ボローニャファンは3名)


アルナウトヴィッチはデウロフェウと同じような形に。なんか納得です。
ズヴァンベリはプロヴィンチャ主力型、ビンクスはプロヴィンチャ準レギュラー型と典型的な形でした。
エンポリ


活躍中&インテルユース&アンダーでの代表だったピナモンティは、実績はそれほどはないながら高い知名度を誇りました。
主力のヘンダーソンはプロヴィンチャ主力型と準レギュラー型の中間くらい。おそらく昇格クラブなので浸透はしきれていないのでしょうか。
ラ・マンティアはプロヴィンチャ準レギュラー型です。
サンプドリア


得点王経験もある大ベテランクアリアレッラは他リーグファンまで認知されています。
エクダルは典型的なプロヴィンチャ主力型。サビーリは期待の若手ですがまだ浸透はされておらず、プロヴィンチャ準レギュラー型っぽい形に。
スぺツィア


監督のチアゴモッタは有名ですが、みんなが知っている選手が少ないスぺツィア。
マナイは経歴からインテリスタとクレの票を獲得したものの認知度は少なめ。
マッジョーレはステップアップの噂が出てきますが、プロヴィンチャ主力型よりは知名度が低そうな感じです。有望株のアンティストはプロヴィンチャ準レギュラー型。
サレルニターナ
(サレルニターナファンは1名。匿名の意味ないですね笑)



大正義リベリは置いといて、ジュリッチはプロヴィンチャ主力型に似ていますが詳しく知っている人の割合が高いです。おそらく体格(198cm)からプレースタイルが推察しやすいからだと思います。それでも昇格組なのに非常に認知度が高いです。
ケクリダはプロヴィンチャ準レギュラー型です。昇格組の準レギュラーなのに顔と名前が一致する方が20人いるってやはりセリエクラスタはヲタク気質ですね。
カリアリ


代表経験も少なく移籍の噂もあまり上がらないジョアン・ペドロがここまで高い知名度を誇るのは驚きです。プロヴィンチャでも圧倒的な活躍を続ければ知名度は得られるんですね。
マリンはプロヴィンチャ主力型。カルボーニは顔と名前が一致する人数はプロヴィンチャ準レギュラー型ですが、アンダー代表経験もあり名前を知っている人は比較的多いです。
ジェノア


代表経験も豊富で実績のあるクリシートはジュリッチと似たような形に。これはジュリッチとは異なり、長年の実績からだと思われますが、個人的には想像より低くて驚きでした。
バスケスはイタリアに来たばかりで浸透はあまりしていませんが、ステップアップの噂と東京五輪で日本代表相手に決めたことが関係しているのか名前を知っている人は一定数いました。
ヴェネツィア


アタランタ・ユーべ・ミランにいたカルダーラはクリシートより少し知名度があるという感じですが、こちらも個人的には想像より知名度が低くて驚きました。
注目株のブシオはプロヴィンチャ主力型には及びませんが、昇格組の選手にしては知名度が高いといえるでしょう。
最後に
以上になります!
深い分析はお任せいたしますが、セリエファンにとって「この選手って意外と知られていないんだな」等が数字として実感できたと思います。ぜひご参考にしてください!
そして、この記事をきっかけに選手を覚えるのもありだと思います!
ご覧いただきありがとうございました。
イタリア勢にのしかかる「700m€の壁」

こんにちは!カルロウです!
Twitterのプロフィールに「ガスペリーニが退席処分になるくらいの頻度でブログを執筆する」と書いていましたが…
見事、前節ガスペリーニが退席処分になったということでブログを書くことにしました。
近年イタリアのクラブがCLで勝てなくなって久しくなりました。
昨シーズンはベスト8にはどのクラブも進めず、今シーズンも決していい結果を残しているとは言えない状況でしょう。
他国のメガクラブと比べて資金力が不足しているといえばそれまでです。しかし、それでは漠然とした話になってしまうので…
今回はTransfermarktでの「市場価値」に着目して現状を整理したうえで、他国メガクラブとのスカッドの差を視覚化させていきたいと思います。
すると、CLで結果を残す一つのボーダーラインが明らかになってきました。それがタイトルにもある「700m€の壁」です。
※市場価値=資金力は全く成り立ちませんが、一定程度相関関係はあると思うので参考程度に読んでください。正直データを探すのが楽だったから選びました()
※2020-21と2021-22を対象にデータを集めております。サンプル数が少ないですが、別にこのブログでお金を貰っているわけじゃないしいいよね()
※このブログは現状整理をするだけです。よくよく見返すと当たり前のことしか言っていません。新たな視点を提供するというよりは、モヤモヤをはっきりさせるためのブログです。
1.700m€の壁とは?
700m€の壁とは、CLで安定的な成績を残すにはチームの市場価値が700m€必要であること。また、700m€以下のクラブは700m€以上のクラブとの勝率が極端に悪いことを示します。
なぜ700m€が基準になるかの説明は超絶長くなりそうなので割愛致しますが
①ここで区切ると直接対決の勝率の差が最も大きくなるから
②昨季から今季にかけて700m€以上から700m€未満へと市場価値が変化したクラブの成績が大きく低下しているから
の2点です。
市場価値が700m€を超えるクラブは具体的にはシティ、パリ、リバプール、レアル、バイエルン、ユナイテッド、チェルシー、昨季のバルセロナ、昨季のアトレティコになります。
ケチがつきそうですが便宜上これらを「メガクラブ」と呼ぶことにします。
比較対象とするクラブもそれなりに大きいクラブである必要があります。そのため、市場価値が500m€以上700m€未満のクラブと比較してみます。具体的には今季のバルサ、今季のアトレティコ、ドルトムント、ユベントス、インテル、昨季のライプツィヒになります。
これらも便宜上「ビッグクラブ」と呼ぶことにします。
※上位クラブの現在の市場価値

これらのクラブの2020-21・2021-22のCLの成績を見てみましょう。
まずはメガクラブの成績です。
⑴メガクラブの対700m€以下のクラブの成績
75勝13分13敗 勝率74.3%(決勝Tは14勝2分1敗。全て勝ち抜け)
⑵メガクラブの対700m€以上のクラブ(=メガクラブ)の成績
16勝8分16敗 勝率50%(当たり前ですが笑)
※GL敗退は20-21のユナイテッドのみ
次にビッグクラブの成績です。
⑴ビッグクラブの対700m€以下のクラブの成績
27勝9分7敗 勝率62.8%(決勝Tは2勝2分1敗)
⑵ビッグクラブの対700m€以上(=メガクラブ)のクラブの成績
4勝2分16敗 勝率18.2%(決勝Tは1分5敗。全て敗退)
※GL敗退は20-21のインテル、21-22のバルセロナ、ドルトムント。
直接対決ではかなり明確に差が出ていますね。対700m€以下のクラブでも若干差が出ています。近年のCLで安定的に好成績を残すには700m€以上が必要になっているようです。
実際に昨季の決勝トーナメント表や今年のグループリーグを見ると、700m€が一つの基準であることがわかります。
昨年の決勝トーナメント

今年のグループリーグ
2.イタリア勢の現状
そして目線をイタリアに向けましょう。イタリア勢のCLでの成績はこちらです。
⑴イタリア勢の対700m€以下のクラブの成績
19勝14分4敗 勝率51.4%(決勝Tは1勝1分1敗)
⑵イタリア勢の対700m€以上のクラブの成績
3勝1分15敗 勝率15.8%(決勝Tは5敗)
こちらも①で述べたような傾向が顕著に見られますね。
ここには市場価値が500m€以下、すなわちビッグクラブには含まれていないミラン・ラツィオ・アタランタも含まれるため、対700m€以下のクラブに対しても勝率は少し下がります。
決勝Tに関して、対700m€以下とはユベントスしか対戦がありません。くじ運も悪いですね()
低迷っぷりがわかったところでイタリア勢の市場価値です。主要なクラブをまとめたものが下になります。1番右は欧州全体での順位です。

この欧州全体の順位と、「壁」となるメガクラブが7クラブあることを考えるとベスト16敗退は妥当な線ともとれてしまいます。
イタリアの特徴としては、メガクラブはないけどベスト50に入るクラブは少なくないということです。数としてはぶっちぎりのイングランドは置いといて()ラリーガと同数の8クラブで2位タイ。
優勝争いという観点で見れば近年はイタリアが最もギリギリまでもつれるケースが増えてきているという傾向の理由もこれで視覚化されますね。
またCLが32クラブあるならイタリアの出場枠が4枠というのもかろうじて妥当といえるのはないでしょうか(願望)
3.メガクラブとの差は?
ではイタリア勢のメガクラブとスカッド上の差はどこにあるのでしょうか?
イタリアのビッグクラブであるユベントス・インテルと、選手の数が近くて比較的メガクラブの中で市場価値が低いユナイテッドとレアルマドリーと比較してみます。
ただ比較すると訳がわからないので、ここでは選手を市場価値順に分け、各区分の人数を比較します。(レンタル選手を含む)
具体的には…
⑴60m€以上
⑵40m€以上60m€未満
⑶20m€以上40m€未満
⑷10m€以上20m€未満
とします。

これが個人的には意外な結果でした。⑴のようないわゆるスーパースターとなるような選手が少ないのかと勝手に思っていましたが、それらを支えるスタメン級の⑵の人数こそが差になっていました。
ちなみにイタリアで次に市場価値の高いナポリとミランはそもそも⑴の人数が足りていないという結果に(ナポリはオシメンのみ。ミランは0人)
また、シティ・PSG・リバプールの3クラブは⑴がボリュームゾーンとなっておりました。世界は広いです。
次にポジション順に並べてみます。ポジションはTransfermarktでの分類を用います。

これを見ると、ユナイテッドとレアルマドリーは各ポジションにバランスよく40m€以上の選手を保有しています。
一方、イタリアの2クラブは特定のポジションは20m€以下の選手で補っている形になります。
もちろんベテラン選手は市場価値が下がるので20m€以下の選手が実力がないとは限らないですが、市場価値の高い選手が実力があることは間違いないのでその意味でスカッドに差があることは言えると思います。
4.最後に
今回は市場価値という観点でメガクラブとの差を視覚化させてみました。
市場価値の特性上どうしてもベテラン選手が低くなるため、正確にチーム力を表している指標とは言えませんが、かなり肌感覚と近い数字になりましたね。まあ市場価値には成績も反映されているので当たり前といえば当たり前ですが。その意味でこれは「ただ当たり前のことを言っているたけのブログ」なのです。
ご覧いただきありがとうございました!
P.S.もはやこれは「セリエA入門」ではないな…